知名度を上げて、存在感のある企業に
リバイブの産廃営業は、新規顧客の開拓よりも既存の顧客企業との取引を優先する。まずは一企業あたりの案件数を増やすことや、分別の精度を上げることに注力し、取引関係の強化と産廃処理の質的向上を目指すわけだ。そうした職場で働く板橋は、最近の自分の営業スタイルについて、次のように語った。
「もともと当社はお客様からのご紹介が多い企業ですが、今は現場監督との商談の際に、私から『ぜひお知り合いの企業や身近な現場の監督にリバイブをご紹介ください』とお願いしています。そうすると、初めてお会いするお客様に資源循環型社会をつくるための当社の理念や、それを見える化した産廃処理システムである善循環プロジェクトのモデル現場の説明・提案を行う機会が増えるからです。私は当社の事業を一人でも多くの人に知ってもらい、まずは地元での当社の地名度を上げて、当社が存在感のある環境企業になっていくことを願っています。そのために、こうした提
後輩のために、私がやりたいこと
入社3年目を迎え、やっと自分で考えて動けるようになった板橋は、半年先に結婚を控えている。大きなライフイベントをどのように捉え、乗り越えて行くのか。それは働く女性にとって、重要な問題である。
「結婚するパートナーは、私が自宅近くで勤務し、家事にも手がまわる状態になることを望んでいます。私も新生活はそうした無理のない体制で始めたいとは思いますね」
夢の新婚生活と「仕事を続けたい」という気持ちをハカリにかけるのは難しい。
そんな適齢期を迎えた板橋のもとに、今年4月には後輩営業として男性社員が1名入社した。既に紹介した通り、板橋自身は営業の上司や先輩に同行して学ぶOJT教育の期間を経験したものの、その間に営業としての仕事を理解できたわけではなかったので、もう少し異なるアプローチの教育
て蓄えた知識や考え方が必要だが、それをマニュアルにするには新人の立場に立って物事を捉え、その人にわかりやすく解説する力も必要である。そこで板橋は、
「今まで当社で学んだことを、私が書面に残すべきだと思います」
と語る。今まで誰も書面に残してはいない、初めて言語化するノウハウや考え方が山ほどある。難易度の高い試みではあるが、板橋は今の自分だからこそできる価値ある仕事だとも捉えている。
3年という月日は決して長くはない。しかし、そのわずかな月日の中で学んだことをもとに営業マニュアルをつくることで、板橋は自分がリバイブで働く意味や価値を改めて見つめたい、見出したいという気持ちを持っている。そんな思いのこもったチャレンジは、もう始まっている。