堂々とした態度と笑顔の大切さ
仕事の理解度にかかわらず、入社2年目の春になると一人で営業活動を始めることになった。既存のお客様から新規の建設現場の廃棄物処理を依頼される度に、板橋は現場へ出かけてとにかく写真を撮った。廃棄物を見ただけでは、それがトラック何台分に詰める量なのかが自分では判断できなかったからである。そして会社に帰ると、現場の写真をドライバーに見せて相談し、トラック何台で処理する廃棄物量なのかをいつも見積もってもらっていた。
「実は入社4年目の今も何台相当の廃棄物なのかを見極めるのは難しく、写真は多めに撮りますし、可能であれば、上司にも同行してもらいます」
自分で考えて行動できる幸せ
リバイブの顧客企業の多くは建設会社で、建設現場で発生する廃棄物の処理を同社に依頼する。つまり、顧客企業の社員にとっては建築が仕事であり、廃棄物処理はあくまで依頼する仕事に過ぎない。だからこそ、安価なコストを要請され、きちんと商談のアポイントをとっていても、伺ってみると「ゴメン!ちょっと今は手が離せないから」と言われて、話ができないこともある。そんな現状を振り返って、板橋は「地道な仕事」だと思う。
一方で同社は社長の強いリーダーシップのもと、資源循環のために分別を徹底する「善循環プロジェクトのモデル現場」を拡販する取り組みも推進しており、板橋はそのプロジェクトのメンバ
のことなのだ。
「地球環境の危機的な状況を伝え、資源を善循環させることが人と地球の持続可能な未来をつくる第一歩になるのだと、わかりやすく話すことも私の仕事です。うまく伝えることは難しいですが、廃棄物処理の方法を考えるときに、お客様が地球環境への危機感を持っているかどうかは、その後の選択を大きく変える要因になるので、力が入りますね」
より良い仕事をするために、「今はやりたいように動いています」と笑う板橋にとって、環境の勉強や善循環プロジェクトのプレゼンは、プレッシャーがありつつも、自分の関心に合った楽しみのひとつでもあるのだろう。